お手紙 それでは、最後の曲ですね。「砂の記憶」。これはいつ作った曲ですか?
影山 1曲目でお話しした、昨年のもみじ市の少し前に作り始めた曲です。モチーフはいいなと思っていたんですけど、もみじ市のテーマであった「旅」とは少し違う感じかなというのもあって…。その後このアルバムを制作するにあたってあらためて完成させて。プロデューサーのゴローさんと一緒にスタジオに入って、アレンジを考えたんですけど、ゴローさんがギターのメロディで始まる曲があってもいいんじゃないって言ってくださって。最初はハープだけでメロディを弾くか、ハープとグロッケンだけとか、グロッケンとギターだけでもいいかなってシンプルに考えていたんですけど、ギターのメロディで弾いてみようかなと思って。なので、ハープは途中まで出てこないんですけど…。そういう曲があってもいいかなと。この曲も、淡々としている中にも、ちょっとした変化があるっていう感じですね。
お手紙 最後にぴったりのいい曲ですね。
影山 なんかこう…終わって行く感じの…。
お手紙 メロディもすごく好きです。
影山 ありがとうございます。タイトルは、沖縄で全部録り終わった後に思い付きました。録音が終わった翌朝、泊まっていたホテルのプライベートビーチを歩いていたんだよね。
友加 うん。
影山 そんなに人がいる訳でもなく、白い綺麗な砂浜で…。それまでずっと録音してて、帰ってきたら夜で、僕は海をほとんど見ていなくて。
友加 私は毎朝ひとりで1時間位散歩していたんですけど、影山さんはずっと部屋に籠ってたんです。
影山 なので、初めてだったんだよね。全部終わって、初めてそこでじっくり海と砂浜を見て。それでやっと沖縄で録音が終わったんだなって実感があって。砂がこうしたことを記憶していてくれるのかなみたいなことを思ったりして。砂浜で初めて自分の足元を見たっていうか…今回のアルバムを作った足跡みたいなものをね。

お手紙 レコーディングをしていた時には、この曲が最後だって決まっていたんですか?
影山 自分の中では決まっていましたね。
友加 他の曲の間に入れるのはちょっと難しい感じだったしね。
お手紙 この曲はギターとハープとグロッケンの3つの音が入っているんですかね?
友加 そうですね。それでギターが何種類か重なっているんです。
お手紙 ライブでやるとしたら…
影山 うーん。ライブでというよりは音源で聴いてもらえたら嬉しいなぁって感じですね。
お手紙 CDを買わないと聴けないってことですね。
影山 かもしれないですね。絶対ライブで聴いてもらいたい曲と、音源で聴いてもらいたい曲とがあるのかもしれないですね。でも、もしこの曲をライブでやるなら全然違う形でやってみたいですね。他の人と一緒にやってみるとか…。機会があったらですけど。
お手紙 こういう風にギターが重なっている場合も影山さんが全て演奏しているんですか?
影山 そうです。
お手紙 バラバラに録音して?
影山 そうですね。
友加 影山さんがベーシックになる部分をまず録って、その後その次になるようなギターを録って。で、その後私がハープで入る所を録って。で、その後影山さんのグロッケンを録って。あっ、この曲は私でした、グロッケン。で、最後に全部をまとめるという感じです。
お手紙 全体を通してのアルバムの流れの完成度がすごく高いと思いました。
影山 ありがとうございます。
友加 良かったねー。
お手紙 じゃあ、最後に改めてこのアルバムへの思いをお聞きしたいのですが…。
影山 まず、音がすごく良かったですね。クリスマスアルバムの時から録音をお願いしている藤井暁さんというエンジニアさんに一緒に沖縄まで行っていただきました。去年新しく購入したハープできちんと音を録ったのが初めてだったんですが、新しい楽器の若々しさをすごく綺麗に録ってくださって。プロデューサーの伊藤ゴローさんが、レコーディングで、僕達の思いを具体的な形にしてくれたっていうのも大きかったです。とにかく、やろうって思っていたことが全部出来たかな。今回の時点ではこれ以上は出来なかったと思います。もちろんこれから新しいことをどんどんやっていきたいとは思いますけど、今の時点では…。
友加 やりきりましたよね。沖縄にいる間に。
影山 やりきれて良かったと思います。ジャケットも松尾ミユキさんに素敵な絵を描いていただきましたし…。
お手紙 おふたりにとって、好きなアルバムになりましたか?
友加 はい! 大好きですね。
影山 そうですね。これが出来たので、やっと次に進めるみたいなところはありますね。1回区切りをつけないとなかなかね。長い間あったものを整理出来たので、次はまた新しいことが出来たらいいなぁって思います。
お手紙 友加さんはどうですか?
友加 同じです…(笑)。本当にいろんなその時々の思いがあって、作った曲たちなんですけど、沖縄に行って全部まとまった時期に録ったことで、やっぱりアルバムとして1つの流れとして聴いてもらえる完成度になったかなと思います。作った時の感じと録った時では弾いている自分の印象も少し違ったりするんだけど、でもその時にいちばんいいものが録れたなぁって思いました。
お手紙 では、皆さんへ一言お願いします。
友加 今回もとても素敵なジャケットです…。
お手紙 (笑)
影山 あまり構えないで日常の中で聴いてもらえたらいいですね。曲順とかも気にしないで、なんかこう…生活の中に漂っているみたいな感じで聴いてもらえたらいちばん嬉しいかなと思います。
友加 です。
お手紙 ライブがありますよね、いろんなところで。
影山 はい。詳細は「今日のお手紙」やtico moonのホームページで発表されていくと思いますので、お近くの方は是非!
友加 夏から秋、冬とたくさんいろんなところを回れたらなぁと思っています。是非、聴いていただけたら嬉しいです。

