[ 2010年3月10日のお手紙 ]

脇道の流儀。

昨夜の『プロフェッショナル 仕事の流儀』を見ながら、ワタナベがひとこと。
「みんな迷っているんだよね」
昨夜の主役、鹿野酒造の杜氏・農口尚彦さんが迷っている、という意味ではなくて、「こういう番組が支持を得ているということは、裏を返せばみんな、どの道を進むべきか、迷っているんだよね」というような意味。
進むべき一本の道があることは素晴らしい。脇目も振らず「我、この道を往くべし」と言える人は心底うらやましいし、憧れもします。
でもねえ、なかなかそうはいきませんよね。いずれかの道のプロフェッショナルを志そうとしても、幸か不幸か現代は、あまりにも進むべき道(選択肢)が多すぎて、右往左往してしまいます。実際僕たちも、昨日右へ行ったかと思えば、今日は左に行ったりするわけです。逆に、「昨日、右に行くと言ったんだから右の道を進まなきゃ」という"こだわり"は持たないようにしようと思っていたりします。大小さまざまな脇道にそれながらも、それらの道がいつかは一本の道につながっていると、信じながら進んでいるわけです。
でもきっと、死ぬ直前まで、「おっ、こっちの道も良さそうだ」と、脇道に入っていくような気がするな。これだけは自信ある。