ゴロー さっき岡尾さんが、旅に出たら色を引きずるって言ってたじゃないですか。逆にそういう色を見つけるために旅に出ることもあるんですか?
岡尾 そうですね。そういう感じで行くときもありますね。瞬発力で行くときもありますけど、あとでそれがジワジワと出てくるというか。見たことがないものを見たりするので、とても刺激になります。スタイリスト的には、いろいろなものを見るってすごくいいことなので。まず見る、そこから選ぶという仕事をしているので、「まず見る」という力がないと仕事ができないですね。
ゴロー 日常でも身につけているの? それって自然に?
岡尾 いろいろ見て記憶しておくことが、ものすごく役に立ちますね。
ゴロー それは今の仕事をやる前から? 訓練とかして?
岡尾 訓練というか、昔から“見ること”が好きだったので。執着というか(笑)、好きなことだから覚えていられる。
ゴロー なるほどね、僕も音楽だけはそうだな。

岡尾 ゴローさんは旅に出て曲をつくったりも?
ゴロー いや、ないですね。自分ではそういう意識はないですね。
岡尾 つくろうと思ってつくる?
ゴロー そうですね。最初はね、鼻歌でつくるときもありますが、僕はもっと頭のなかで考えてつくったりしないといけないんですね。さっき言っていた野生的なものが出てしまうのが僕は、ちょっと嫌なんですよ。自分の本能的なものが恥ずかしかったり、ちょっと違っているんじゃないかって思って止めてしまうこともあります。でも今日岡尾さんと話していて、もっと本能で! 野生的になろうと思いました。うわぁーー!ってね。
岡尾 (笑) 。でもそんなところもありますね。産まれっぱなしみたいなね。
ゴロー 洗練して高めていくと野人になるんですよね。うわぁーー!!ってね(笑)。
岡尾 (笑)。ゴローさんって旅にはギターは持っていかれるんですか。
ゴロー いかないですね。
岡尾 弾きたくなったらエアギター?(笑)
ゴロー エアギターですね。ギターってお手軽なので普段いつも弾いているので。
岡尾 毎日、朝練とかしているんですか?
ゴロー やっていないですね。
岡尾 私は写真を撮らなきゃいけない日は朝練をしていますよ。写真を1枚撮ったり、旅行のときもそうですね。それが作品になったりすることもありますね。
ゴロー いいですね。僕もやろうかな。岡尾さん、シュッとしていていいですね。この表現変ですけど。そういう“まんま”を写真に撮れるというか。なんて言えばいいかな。
岡尾 適当ですよ(笑)。適当とは自分の美意識のなかでですけど。
ゴロー 適当って悪い意味があるけれど、すごくいい意味もある。ハイレベルじゃないですか。いい感じで適当にやるってことは。それがシュッとしていますよ。適当に朝1枚写真を撮ってしまうところが! 適当にあたる上手い言葉が見つかるといいんですけどね。
岡尾 野人で(笑)!
ゴロー スタイリストという仕事は、野生というか感覚がすべてなのかなって岡尾さんと話していて思いました。
岡尾 私はゴローさんと共通項が多いなって思いました。
ゴロー そうですね。ちょっと入れ代わってみますかね?
岡尾 あははは。
ゴロー 岡尾さん今日は素敵なお話ありがとうございました。
岡尾 こちらこそ。ありがとうございました。

